France Badonviller バスク模様の大きなプレート
¥50
SOLD OUT
バスク模様と呼ばれる陶器がいくつか存在する中、こちらはBadonviller窯で作られた大きなプレートです。
バスク模様の始まりのBéarnシリーズの様なその絵柄は、エンジ色の二本の線は手描き、濃紺の直線はステンシルによるもので、そのデザインはバスク地方に点在するネオ·バスク建築様式の家々を彷彿とさせます。(写真15枚目参照)
直径30cm近くある大きめのサイズ感は、煮込み料理をたっぷりと盛り付けたり、籠のように果物を入れたりと、日々の食卓に寄り添ってくれることでしょう。
France Badonviller窯
年代:1941~44年
※第二次世界大戦中のフランスはナチスドイツ統治下にあったので、陶器の裏の刻印といえどもフランス語を使用する事を禁止されていた為、Badonvillerと刻印する事は出来ず、代わりに“FB”(FénalとBadonvillerの頭文字)と刻印されていました。
サイズ:φ28.5cm H3.3㎝
状態:表面 貫入·欠け(縁)·シミ·小キズ·カトラリー跡
裏面 シミ·キズ(縁周辺)釉薬の剥がれ (縁と底面)
以上の状態が見受けられますが、こちらの商品の特徴は長い年月を経た古いもの、手作業によって製造されたものの魅力であり、同じものが存在しない味わいとしてご理解頂けたらと思います。
バスク模様に纏わるエピソードを少し…
バスク模様の始まりは、1920年にH.B.C.M窯(※)が発表したBéarnシリーズです。(デザインは検索してご覧くださいね)
このシリーズが発案されてから数年経った1925年、パリ万国博覧会に出品された事がきっかけで、Béarnシリーズにブームの火が付きました。当時大流行していたアール·デコ様式の印象を与えるそのデザインが、たくさんの人々を魅了したのでしょう。そしてそのブームを機に、他の窯元が1920年代~1940年代に渡り、様々なデザインのバスク模様の食器を生産していきました。(Béarnシリーズはコピー品が出回る様になり問題となったそうです)
※H.B.C.M窯=Hippolyte Boulenger-Creil-Montereau
※アンティークまたはヴィンテージ陶器·陶磁器のお取り扱いについて
当店は100年程前からそれ以降の陶器·陶磁器を扱っております。そういった器は、水に浸かった際には貫入部分からの水ジミが"必ず"表面に出来ます。これは現代の物にも共通する事で、作陶時に生じるだけでなく様々な環境下での温度湿度乾燥を重ね、地の土や素材と釉薬の縮み、そして経年変化によって生じるものです。殆どの物が乾くと水ジミが消えて元に戻りますが、稀に色が濃く水分の多い食品等が器に触れた状態のまま長時間放置しますと、貫入状に色が沈着する(シミになる)恐れがあります。また、急激な温度変化は避けた方が無難です。現代の食洗機、電子レンジに耐えうるかどうかは保証できません。また洗う時は、傷をつけないように柔らかいスポンジを使用してください。
古い物にはこの様なリスクが伴いますが、決してマイナスな事と捉えずに、その物が持つ個性や魅力として愛用して頂ければと思います。
※撮影上、実際の色味とは若干異なる様に撮影されておりますことをご了承ください。何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
※当店の扱っている商品は、アンティーク·ヴィンテージのものです。経年によるキズ·汚れ等があります事をご納得の上、ご注文頂きます様お願いします。